確定申告におけるオープンソース

今年も確定申告の時期がやってまいりました。確定申告を行う際に、皆さんは、どのようなパソコンをお使いですか?
官公庁や自治体のシステムの殆どは、マイクロソフト社の世界(WindowsやMS Office)の住人でないとWeb申請できなかったりすることが多いものです。また、ここ数年は、Macのサポートは一般的になってきています。さらに、最近は、スマホだけで完結するようなシステムも増えてきました。
確定申告も、従来はICカードリダーが無いと電子申請できなかったため、オープンソースの住人である私は、これまでe-Tax申請が出来ず、確定申告のWebサイトからデータ入力をして、紙を印刷して税務署に提出をしていました。
しかし、今年から、e-Taxがスマホ連携で使えるようになり、Chromebookにて、e-Tax申請することにしたところ、下記のような悲しいポップアップが表示されます。どうぜ、User-AgentでOS判定しているのでしょうから、User-Agentをいじってと考えてみたのですが、データ入力画面がすべてポップアップで表示されてくるために、うまくかわせない仕様になっていました。

Chromebookにて、マイナンバーカード方式(二次元バーコード)を選択した際の悲しいポップアップ

国税庁のホームページを確認すると、推奨環境は、WindowsくんとMacくんだけで、Chromebookくんは、対象にしていないそうです。2次元バーコード方式は、スマホでQRコードを使い、スマホのNFCを使ってマイナンバーカードを読み取るだけなのに、なんで、Chromebookくんを仲間外れにするんでしょうか。。。。結局は、テスト工数が増えてしまうからなんでしょうが、GIGAスクールにおいて、あれだけのChromebookが学校で利用されているのに、残念でなりません。
ちなみに対応するスマートフォンは、かなりの種類がリストされており、私が利用しているMOTOROLA moto g30もリストされており、多くのSIMフリーのスマホが対応機種になっています。

では、全然オープンソースに対応してくれていないかというと、医療費控除を申請する際の医療費集計フォームは、LibreOfficeの対応がリストされていました。ナイス!

対応OfficeソフトにLibreOfficeがリストされています。

しかしながら、配当控除などを行う配当集計フォームは、まだMSの世界から脱出できておらず、MS Officeのみのサポートになっています。残念!

MS Officeしかリストされていない対応リスト

この2つのユーザインターフェースが微妙に違うことから、開発された時期や開発したメーカーが明らかに違うことがわかります。同じ時期に同じ会社が開発したなら、双方ともにLibreOfficeをサポートしていても良いものですが、医療費集計フォームのみLibreOfficeのサポートになっています。
実際、配当集計フォームをLibreOfficeで開いてもなんら問題ありませんし、難しいマクロが入っているわけでもありません。
要は、テストが面倒だということなのでしょう。

実際デスクトップPCのOSシェアでは、Chome OSは、約1%、Linuxは、約0.7%であり、そのようなマイナーなOSをサポートすること自体に税金を使う意味があるのかと言われれば、返す言葉が無いのも事実ですが、もっともっとオープンソースの利用が一般に広がり利用者の選択肢が増えれば良いなと思う次第です。

出典:StatCounter 日本市場におけるデスクトップOSシェア推移

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